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公開:2026年3月19日更新:2026年3月22日8分で読める国交省ガイドライン準拠

ペット可賃貸ガイド

ペット可賃貸の退去費用:
相場・負担ルール・節約術

ペット可賃貸の退去費用は通常物件の1.5〜3倍になることがあります。しかし「ペット可だから何でも払わなければいけない」は誤りです。国交省ガイドラインに基づく正当な負担範囲と、払いすぎを防ぐポイントを解説します。

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ペット可でも「経年劣化・自然損耗」は貸主負担が原則

ペット飼育を許可された物件でも、原状回復の基本ルールは変わりません。ペットに直接起因する損傷のみが借主負担の対象です。「ペット可だから全額負担」という一方的な主張には根拠がありません。

ペット可賃貸の退去費用相場

ペット可賃貸では、通常の費用に加えてペット固有の費用が発生します。部屋タイプ別の総費用の目安は以下のとおりです。

部屋タイプ別・退去費用の目安

🏠1K(〜30㎡)

通常

3〜8万円

ペット飼育後

10〜20万円

🏡1LDK(〜40㎡)

通常

5〜15万円

ペット飼育後

15〜35万円

🏘️2LDK(〜60㎡)

通常

8〜20万円

ペット飼育後

20〜50万円

🏗️3LDK(〜80㎡)

通常

10〜30万円

ペット飼育後

25〜70万円

※ペットの種類・飼育数・損傷程度によって大きく変動します。あくまで参考目安です。

費目別の費用比較(通常 vs ペット飼育後)

費目通常ペット後備考
ハウスクリーニング3,000〜5,000円/㎡5,000〜8,000円/㎡臭い・毛の付着で加算される
クロス(壁紙)張替え1,000〜1,500円/㎡1,500〜2,500円/㎡引っ掻き傷・ヤニで高くなることも
消臭工事基本なし3,000〜8,000円/㎡臭いが強い場合に発生
フローリング補修3,000〜15,000円/箇所3,000〜15,000円/箇所引っ掻き傷ごとに加算
畳の表替え・交換5,000〜15,000円/枚8,000〜20,000円/枚オシッコ汚れで全交換も

ペット可賃貸で借主が負担すべき範囲

ペット可でも、すべてが借主負担になるわけではありません。以下の区分を理解することが重要です。

🐾 借主負担になりやすい損傷

  • ペットによる壁・柱・フローリングの引っ掻き傷
  • ペットのオシッコ・嘔吐による染み・臭い(特に床・畳)
  • ペットが齧った壁・建具・設備の損傷
  • 除去が困難なほどの体毛の付着・詰まり
  • ペット特有の臭いが残存している場合の消臭工事費

✅ 貸主負担が原則(ペット可でも同じ)

  • 経年劣化・自然損耗によるクロスの変色・日焼け
  • 入居年数に応じた残存価値を超えるクロス費用の請求
  • 通常の使用による汚れ(壁の手垢・床のすり傷)
  • ペットが原因でない傷・汚れへの過剰な費用請求
  • ペットと無関係な設備の修繕費

ペット特約の有効性と注意点

ペット可賃貸の契約書には「ペット飼育に関する特約」が含まれることがほとんどです。特約の内容と有効性を正しく理解しましょう。

有効な特約の例

  • 「ペット飼育による損傷部分の原状回復費は借主負担とする」
  • 「退去時にペット専用消臭クリーニングを実施し、費用は借主負担とする(上限○万円)」
  • 金額上限が明示され、重要事項説明で明確に説明された特約

争点になりやすい特約の例

  • 「退去時の原状回復費用は全額借主負担」(ペットと関係ない部分も含む)
  • 「クロス・フローリング全面張替えは借主負担」(耐用年数無視)
  • 費用の上限がなく、説明が不十分だった特約

📋 特約の有効性に疑問がある場合は、原状回復特約ガイドも合わせてご確認ください

ペット敷金と退去費用の関係

ペット可物件では「ペット敷金」として追加の敷金を求められることがあります(一般的に通常敷金+0.5〜2ヶ月分)。

ペット敷金は退去費用に充当される

ペット敷金は、ペット飼育に伴う損傷の修繕費に優先的に充当されます。修繕費がペット敷金内に収まれば返金され、超過した場合は追加請求となります。

返金計算の例(1LDK・入居3年)

通常敷金:100,000円

ペット敷金:50,000円(合計150,000円)

正当な修繕費:80,000円(ペット由来のクロス・クリーニング)

返金額の目安:70,000円

※ペット敷金が高額でも、実際の損傷が軽微であれば差額は返金されます。「ペット敷金は返さない」は誤りです。

退去費用を節約するための準備

1
📸

入退去時の写真・動画を徹底記録する

入居時・退去時の部屋全体と損傷箇所をスマホで撮影・動画録画しておきましょう。ペットによる傷と入居前からある傷を区別するために、入居時の証拠写真が特に重要です。

2
📋

退去立会い時に損傷箇所を具体的に確認する

立会いの場でどの損傷がペット起因と判断されたか、単価の根拠は何かを書面で確認・署名前に内容を精読してください。「後日見積もり」の場合は内訳を必ず書面でもらいましょう。

3
🧹

消臭・クリーニングを自分で行う

退去前に市販の消臭スプレーや酵素系クリーナーで清掃することで、消臭工事費を削減できます。専門業者によるクリーニングより大幅に安く対応できる場合もあります。

4
🔧

引っ掻き傷は補修材で自分で修繕する

フローリングの軽微な引っ掻き傷はホームセンターで数百〜2,000円程度の補修材で自分で直せます。退去前に補修しておくと、大がかりな床補修費の請求を避けられます。

5
📝

不当請求には根拠を書面で求める

「ペット可だから全額借主負担」「クロス全面張替えは借主負担」などの一方的な主張には、国交省ガイドラインを根拠に各費目の単価・根拠写真の提示を書面で求めましょう。

よくある質問

ペット可賃貸の退去費用の相場はいくらですか?

ペット可賃貸の退去費用は通常の1.5〜3倍になることが多く、1Kで10〜20万円、1LDKで15〜35万円程度が目安です。消臭工事(3,000〜8,000円/㎡)が加算されるケースも多くあります。ただし、ペットの種類・飼育数・損傷程度によって大きく変わります。

ペット可物件でも払いすぎになることはありますか?

はい。ペット可でも、経年劣化・自然損耗は貸主負担が原則です。「ペット可だから全額負担」という主張は誤りで、ペットの傷・臭いによる実損部分のみが借主負担の対象になります。特に耐用年数(クロス6年)を超えた部分への請求は拒否できます。

ペット特約がある場合は何でも払わないといけませんか?

いいえ。ペット特約があっても経年劣化分や自然損耗は貸主負担が原則です。特約の範囲は「実際にペットが原因で生じた損傷」に限られます。特約の範囲を超えた請求は交渉で拒否できます。

消臭工事費は必ず払う必要がありますか?

臭いが実際に残っている場合は借主負担となることが多いですが、臭いの有無を確認せず一律に請求する場合は交渉できます。退去立会い時に臭いの有無を明確に確認してもらうことが重要です。

ペット敷金は必ず返ってきますか?

ペット敷金が実際の修繕費を上回る場合は返金されます。「ペット敷金は返さない」という主張に根拠はありません。ただし、ペットによる損傷が大きく修繕費が敷金を超えた場合は追加請求が発生します。

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